11月の夜学舎
今月の夜学舎
11月は『言葉の地層』の出版準備と印刷費用を賄うためのドネーションzine『書くことについてのノート』の準備に追われていました。
『言葉の地層』は、『愛と家事』の続編で、2015年から2017年までのカナダ暮らしを描いたものです。英語のしゃべれない主婦として移民し、地元の英語教室に通ったり、八百屋でアルバイトしたりするなかで、日本語教師を目指そうとするまでを描いています。
『書くことについてのノート』は、今年の2月から9月まで毎日ツイッターに投稿していた、書くことについて考えた文章をまとめたものです。
ーー書くことは辛く苦しく投げ出したくなるような険しい道だと思っていませんか。そんなことはありません。この本では私の体験をもとに楽しく、楽に、持続可能にやっていく方法を提案しています。この本が未来の書き手が健やかに書き続けるためのヒントになれば幸いです。
詳しくはこちらからご覧ください。
https://yagakusha.hatenablog.com/
日記
11月1日
ドネーションzineを最初は印刷所に発注する予定でしたが、いろんなものの値上げの影響で印刷費、紙代も高くなっていました。表紙だけ外注で印刷に出し、本文は自分でコピーして製本しようと思い、中綴じ用のホッチキスを発注しました。
11月2日
さっそく中綴じホッチキスが届きました。ノンブランドで、中国製です。針もついていてお得。日本の3号針も使えます。今回60ページ+表紙で16枚紙を使用しますが、余裕に綴じられました。
『書くことについてのノート』のドネーション募集のページを公開しました。最初は助成金を取るか融資を探そうと思ったのですが、当てはまる条件のものがなかったために、ドネーションという形をとってみることにしました。初めての試みなので、結構ドキドキします。
11月3日
さっそく『書くことについてのノート』に何人かから申し込みがありました。とてもありがたいです。一人で作っていると出版社から出してもらえる人が羨ましくなったり、ツイッターなどでフォロワーの多い方が羨ましくなったりしてしまいがちですが、自分にもこうして応援してくれてる人がいるのだとわかって、がんばろうという気持ちがわいてきました。
11月6日
ドネーションzineの表紙に使う紙を発注しました。ぽんつく堂さんに教えていただいた松本用紙店から買いました。100枚単位で購入でき、印刷所に直接搬入してくれるので便利です。
11月7日
広報について、ツイッターやブログ、メルマガだけでは限界があると感じたので、書店にチラシを置いてもらうことにしました。
チラシはcanvaというサイトで自分で作りました。今は便利になったものです。
久々にtoibooksに寄ってチラシ置かせてもらいました。
11月8日
今日は久々にcalo Bookshop&cafeに寄ってチラシ置かせてもらいました。ぽんつく堂さんが発行している生理zineの2号と来年のカレンダーを買いました。
11月10日
夜『言葉の地層』のデザインをお願いしているふうやんさんからデザインがあがってきました。表紙デザインを4つ出してくれたのですが、どれもよくて迷ってきました。不安とワクワクの入り混じった複雑な気持ちです。
11月11日
1003にチラシ配布に行きました。ぽんつく堂さんから表紙の紙が届きました。ミスプリント分もきちんと別の紙で刷ってくださっており、仕事が丁寧です。
11月13日
神戸で『言葉の地層』組版をオフショアの山本佳奈子さんにお願いすることにして、打ち合わせしてきました。夜帰ってから原稿の誤字脱字を直し、少し修正を入れました。
11月14日
完成原稿を組版の山本さんに送りました。
11月16日
『言葉の地層』校正用に資料をいくつか借りてきました。
11月26日から12月4日まで京都の堀川新文化ビルヂングにて、三富中立売書店というzineイベントが開催されます。そこに『書くことについてのノート』を出すのでコピーと製本をしました。自分でやると、10冊でも大変でした。これを印刷所の方は100冊も200冊もやっているのかと思うと、頭が下がります。
11月17日
スタンダードブックストアにチラシを配布してきました。山本さんからゲラが出てきました。仕事が早くて助かります。
11月20日
東京では文フリ東京、宮崎ではZineitの日でした。
文フリはオフショアの山本さんが出店しています。いくつか本を委託で出しました。
タバブックスさんでは『仕事文脈』21号が発行。今回で「35歳からのハローワーク 」連載は終了となります。来年の5月のイベントには出たいものです。
宮崎のZineitは高千穂通りで屋外にzineを並べて売り買いするイベントだそうです。こちらもいつか出てみたいなあ。
東京も宮崎も楽しそうですが、私はうちで作業をしました。
ドネーションをいただいた方用の『書くことについてのノート』の印刷と製本をしました。1日仕事で腕が痛くなってしまいました。
編集者時代は中身しか作っていませんでしたが、こうしてものを作るところまでやると、本作りは体力仕事だと感じさせられます。
『B面の歌を聞け』3号の原稿依頼をしました。
今回のテーマは「歩く、走る」です。
三重の文筆家の方にランニングについて、北海道の文筆家の方にバイクについて、フェミニスト登山部さんに登山について、糸島の本屋さんに地方と移動について、奈良の友人に子供と移動について、和歌山の本屋さんにブックレビューなどを書いてもらう予定です。あとは私の原稿とインタビューが入る予定です。こちらも進めなければ。
11月24日
『言葉の地層』の印刷の見積もりを出しました。
夜は『書くことについてのノート』の発送作業をしました。本が汚れないようにビニール袋に入れて送っていますが、袋はモノタロウ、資材はアースダンボールさんから大量に買っています。
11月25日
ほぼ週5で外で働いているため、通勤電車でゲラを見ていますが、時間帯によって座れず、片道だけしか見られません。なかなか時間が取れず気持ちが焦ります。
お仕事情報
・『週刊金曜日』11月11日号に河内美穂さんの『海を渡り、そしてまた海を渡った』書評が出ました。中国残留邦人女性の3代にわたる物語です。先日『わたしたちは歴史の中に生きている』という中国残留邦人の聞書集を読んだことから興味を持ちました。日本と中国だけの問題ではないこと、また、中国残留邦人当事者だけの問題ではなく、まだ終わっていないことがよくわかりました。
・『仕事文脈』21号「35歳からのハローワーク 」で未経験から職業訓練を経てデザイナーになった方にインタビューしています。今号で最終回です。
日本語教師資格を取ったのと、バンクーバーでジョブチェンジが当たり前の風潮があったのに触発されて始めた企画でした。最近仕事を日本語教師の方にシフトチェンジしようと思っています。40歳を迎え、連載も10回を超えたので、そろそろいいかなと考えてやめさせてもらうことにしました。
これから自主制作で過去3年分のインタビューをまとめる予定です。
独身女性で35歳以上で転職した方で取材協力してくださる方も探しています(これまで既婚者が多かったのでバランスをとるため)。協力してくださる方がいらっしゃいましたらお声かけいただけますとうれしいです。
出店情報
・レンタルスペース阿倍野長屋 一箱古本市
・GIVE ME BOOKS(12月18日のみ)
では来月もお会いしましょう!