近況(2024年11月)
最近の私の仕事の悩みは、予習が追いつかないこと。学生のときは勉強って大変って思っていたけど、先生になってから、教えるのってこんなに大変なんだってびっくりした。
まだ1年目なので、授業がどれも初めてで、ストックが全然ないので、準備に追われている。一週間のうち今は45分×4×3日授業があって、毎日あと何コマ分準備しないとって追われてる感じ。
初心者じゃないから勘所はわかってるし、いざとなれば板書で乗り切ればいいんだけど、板書で授業すると書くことを忘れたりするから、事前にパワポを作っておいて写した方が安心できる。
始める前はもっと、学生指導とか、人間関係で悩むのかと思っていたけど、結構それはどうでもよくて、自分でも意外だった。
私は自分が神経の細やかな、人間の感情の機微をくみ取れる繊細な人間って思っていたけど、今は雑でおおざっぱな人間になってしまったような気がする。でもそれって、性格が変わったっていうよりも、ただの立場の違いで、感じ方が違うだけなんだろう。
前は学生とか生徒の立場しか知らなかったから、先生とか教育とか学校とかを批判的に見ていたし、そういう文章に共感したりしていた。けど、最近はそういう文章を読んでも、まあそういってもねえ、みたいな気分になることも多い。
自分が変節したみたいで汚れたみたいに思っちゃったけど、改めて考えると、いろんな視点で見ることができるようになったってことだと思う。
自分はたぶん子供はもう産まないと思うし、親になることはないからずっと子供の立場しか経験できなかった。その代わりに、先生になって、違う立場でもものが見られたり考えられたりするようになってよかった。
SNSでいろんな立場の意見を聞けるようになって頭でわかることは増えたけど、情報に反して実際に身をもって体験できることは減った。だから、自分はこういうふうに立場が変わって見える世界が変わる体験ができてよかった。
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お知らせ
新刊『燃え尽きるまで働かない』が出ました。
好評につき、現在増刷中です。
ご予約はこちらから。
yagakusha.thebase.in
内容
2021年から24年までブログ、ニュースレター等で書いた記事と、書き下ろしを編集しました。コロナ禍をきっかけに仕事でバーンアウトして転職するまでの記録です。
一応『書くことについてのノート』の第二弾という位置づけでもあります。
目次
『燃え尽きるまで働かない』
はじめに
燃え尽き前夜
燃え尽きと傷つき
別に楽しさで仕事してもよくない?
四〇歳からのハローワーク
評価と仕事
シラフになって
それって趣味なの?
リセットからアンラーンへ
そのままの自分でやるしかない
さよなら『MUTTS』の呪い
生き直すために
読者へと至る道
徳を積む
軽出版という希望
あとがき